【8/28は汗の日】20年以上手汗に悩んできた男性が人生で体験してきたこと
8/28は汗の日とのこと。
そして、何と「記念日」として登録されているとのこと。
汗の病気に理解を 8月28日は「汗の日」皮膚科医らが啓発イベント:朝日新聞デジタル (asahi.com)
私は小さい頃(覚えている範囲では小学生)から手汗が酷かった。
いわゆる手掌多汗症というものに該当しているのだと思う。
自分と同程度に手汗がすごい人は人生で1人しか巡り合ったことがない。
(中学の友人の家に行ったときに、たまたま来ていた友人の幼馴染が唯一の私の手汗のライバル)
今回は手汗に20年以上悩んできた私が体験してきたことを書いていこうと思う。
【今回の記事で伝えたいこと】
〇手掌多汗症という病気で困っている人が世の中にはいるということ。
〇手汗で嫌な思いをしたり、行動にためらいが出たりするが
周りの人の理解でコンプレックスにならずに済むということ。
〇開き直る時が楽になる、ということ。
【前提】
手汗レベル:日常的にはレベル2、緊張した時などはレベル3になる。
↓参考:手汗レベルの目安
【手汗を止める!?】かんたんツボ押しでセルフ対策! | 汗だくライブラリー (asedaku-library.com)
【①日常編】
〇ノートがびしょびしょになる
授業中にノートに黒板の内容を書き写していると、どうしてもノートに手が触れる。
手汗を書いているとノートの紙に手汗がしみ込んでびしょびしょになる。
びしょびしょのノートは鉛筆で字を書くのが難しいし、消しゴムで字を消すときに破れることがある。
これによってかなりの不便を被ってきた。
(テストの答案を濡らしてしまって消しゴムで破ったことがある。)
私の対策はシャーペンの替芯のケースや消しゴムを手の下に挟むことによって
紙と手が直接触れるのを防ぐというものであり、現在も活躍している対策である。
〇チノパンに手を置いていると汗シミが目立つ
大学の授業や私服可の就活の面接で困ったのは
ベージュのチノパンを履いて膝に手を置いているとチノパンに汗シミができてしまう。
水滴が付いたくらいであればそんなに気にならないと思うが
手のひらと同じ大きさで汗シミが付くとさすがに目立つ。
このことで人から何か言われたことはないが、手汗を書いている当人からはかなり気になる事象であった。
対策としてはハンカチを常に手に持っておくことである。
〇ゴム手袋を装着するのに時間がかかる
大学院や職場(技術職)で実験する時にゴム手袋をする機会がたくさんあった。
手汗が出ている時の私は両手にゴム手袋を装着するのに3分くらいかかってしまう。
普通の人は数秒で手袋を装着できるので、例えば同僚と一緒にクリーンルームに入る際に待たせてしまうのが申し訳なかった。
また、職場で1日に何回も手袋を交換することがあり、
10回手袋を交換する場合は3分×10回で30分(所定労働時間の16分の1)は手袋を装着するのにかけていたことになる。
転職した今はゴム手袋を装着することはないので、無駄な時間がかからず非常に快適である。
〇いつも緊張していると勘違いされる
普通の人は緊張しているときに手に汗を握るものである。
ということで注射の時やテストの答案用紙を受け取るなど
「緊張している人が比較的多い場面」で手汗をかいている私に
「緊張している?」などと声をかけてくれる人が多くいた。
否定するのも肯定するのも何だか恥ずかしいできごとである。
【②友人編】
〇友人と手が触れる時に不快な思いをさせてしまう心配がある
体育の授業や運動会・体育祭の競技で友人と手が触れる機会がある。
小学校の頃からその機会で友人を不快にさせてしまうことを心配していた。
しかし、幸いにも私の友人になってくれる人はみんな理解があり気持ち悪い扱いはされなかった。
「手汗キャラ」としていじられてはいたものの、いじめなどの材料にならなかったのは幸運だと思う。
〇モノを借りる時に異常なまでに手洗い、手拭きを行う
学校生活では友人から文房具やノート・教科書を借りることはあったし、
就職してからは同僚のPCを操作せざるを得ない場面があった。
その時に手汗が付かないようにかなり頻繁に手を洗ったりハンカチで手を拭いたりしていた。
しかし、自分にできる対策はここまでなので、もう最初に謝罪をして使い終わったら触ったものを拭かせていただくことで対応していた。
【③恋愛編】
〇初めての恋人と手を繋げたのは寒い日の屋外だけ
大学生の時に人生で初めて恋人ができた。
「恋人なんだから手くらい繋ぐでしょう」と思っていたのだが、
初めての恋人ということで嫌がられるのを過剰に恐れて
手汗が少しでも出ている時は手を繋がなかった。
初めて手を繋げたのは付き合い始めてから半年以上経過した、12月半ばの屋外デートである。
交際を解消するまでに寒い日の屋外デートは数えるほどしかなく、人生最初の恋愛で手を繋いだ回数は両手で数えられるほどであった。
〇「手汗なんて気にしない」と言われるのが嬉しい
2人目の恋人は手を繋ぐことが好きだったので、季節問わずに手を繋いでいた。
初めて手を繋がれた時は正直なところ手汗をかなり気にしていたのだが
「そんなの気にしない」と言ってくれて気が楽になったし、
ある意味コンプレックスを受け入れてくれたことが嬉しかった。
【④スポーツ編】
〇テニス中のハイタッチを恐れる
私は小学生のころからテニスをやっており、
ダブルスパートナーとはポイント間にハイタッチをする
という習慣に苦しんでいた。
テニス中に汗をかくのは私だけではないので日常より珍しさは低いのだが
ポイント間にタッチする分、人と手が触れ合う回数は非常に多い。
こちらは私も嫌々ハイタッチを続けていたのだが、大学の部活で2年からペアを組み始めた同期が初めて組んだ試合の2ポイント目でグータッチを提案してくれた。
その時から私のダブルス中のタッチはグータッチに変わった。
この提案のおかげでダブルス中のストレス事項が1つ減ったため、提案してくれた同期には感謝している。
なお、グータッチ開始から10年経過した現在はCOVID-19対策でラケットタッチに変わり
そもそも手が触れることがなくなったのは私にとっては非常に良い変化である。
〇グリップテープはドライグリップを数日で取り換える
テニスはラケットを握ってボールを打つスポーツである。
握りが打球中にずれるとショットの感覚がおかしくなるので、
手汗でグリップが滑ることは敗北に直結する。
もともとはyonexのウェットグリップテープを使っていたのだが
1回2時間のレッスンですら保たずに滑り始めていた。
しかし、高校生の時にtounaのドライグリップテープに巡り合えた。
このグリップテープであれば2本で乾かしつつ使用すれば3~4回(冬場はもう少し長い)の練習は保つ。
「グリップテープは数回の練習で替えるもの」というのは常識ではないらしく
半年間グリップテープを変えていないという人もいた、信じられない。
〇ゴルフの打ちっ放しで隣の打席のおじいさんを危険に晒す
大学生の時に初めてゴルフの打ちっ放しに行った時のこと。
「初心者は力んではダメ」という友人からのアドバイスを実践して
グリップを軽く握ってフルスイングしていた。
片手にはグローブはしていたのだが、グローブからしみだした手汗のせいで
グリップできずにすっぽ抜けてしまった。
すっぽ抜けた7番アイアンは打席の上に張られたネットにバウンドして隣の打席のおじいさんの後頭部付近をものすごいスピードで通過していった。
(クラブの飛ぶ速度が速すぎて気が付かれなかったレベルである)
この時、おじいさんにゴルフクラブが当たらなかったことは
冗談抜きで私の人生で最も幸運だったことだと思っている。
あと10cmずれていたら間違いなく…。
【最後に】
世の中には手汗をかくことで日常に悪い影響が出てしまい大変な思いをしている人がいる。
そのような人たちに比べると周りの人たちの理解や仕事内容に恵まれていたことで
大変な思いをしつつも大きなコンプレックスにはならずに済んだことは幸運であったと思う。
一時期は手汗対策をネットで調べていたし、
社会人になってお金をある程度自由に使えるようになった際には
薬やハンドクリームなど色々な方法を試していたが効果は薄かった。
手術など考えていた時期もあったが今はもう開き直ってそのままにしている。
もちろん「手汗がすごい」という状況は変わっていないのだが、開き直ったことで気持ちが楽になった。
今回は以上です。