潰瘍性大腸炎 かかるお金編
潰瘍性大腸炎になって困っていることの1つに医療費がかかる、という点がある。
今回は私が保管している病院・薬局の領収書と診療明細書から
潰瘍性大腸炎になってどのくらいのお金をかけて健康を維持しているのかを書いていこうと思う。
※ 薬の説明サイトや保険制度に関するリンクを貼っていますが、この記事はアフィリエイトではないです。(というか薬のアフィリエイトってあるんですかね?)
【この記事で伝えたいこと】
〇 私は潰瘍性大腸炎の寛解を維持するために薬を服用しており、
定期通院の費用を合わせて1日当たり261円を支払っている。
〇 症状が再燃した際には検査費用(17,580円/回、事前準備費用含む)、入院費用(13,496円/日)や追加の薬の費用(31円)がかかった。
〇 実際には高額医療費制度や確定申告による医療費還付、医療保険や全労済からの支給で自己負担額はもう少し小さい。
【薬代】
2022年8月現在、服用している薬は以下の通りである。
合計すると1日に493.93円の薬代がかかっているようである。
これに調剤技術料、薬学管理料が加わり、合計で1日当たり564円が薬代となっている。
実際は3割負担なので170円/1日で済んでいる。
健康保険という制度、ジェネリック薬品には感謝しないといけない。
〇 イムラン50mg:1錠/1日(免疫抑制剤) 97.5円/1錠
イムラン錠50mg - 基本情報(用法用量、効能・効果、副作用、注意点など) | MEDLEY(メドレー)
〇 メサラジン徐放錠500mg:8錠/日(腸の抗炎症薬) 32.6円/1錠
メサラジン錠500mg「日医工」 - 基本情報(用法用量、効能・効果、副作用、注意点など) | MEDLEY(メドレー)
〇 タケキャブ錠10mg:1錠/1日(胃薬) 105.3円/1錠
タケキャブ錠10mg - 基本情報(用法用量、効能・効果、副作用、注意点など) | MEDLEY(メドレー)
〇 レバミパド錠100mg:2錠/1日(胃薬) 10.1円/1錠
レバミピド錠100mg「EMEC」 - 基本情報(用法用量、効能・効果、副作用、注意点など) | MEDLEY(メドレー)
【通院費】
私は現在6週間に1度、血液検査と問診、薬をもらうために病院に通っている。
その費用が3割負担で1回3,830円(内訳は再診料、医学管理料、投薬料、検査料)である。
42日に一度を通院頻度だとすると1日当たり91円かかっていることになる。
ということで、薬によって寛解を維持するのに私が支払っている金額は
通院費+薬代で1日当たり261円という計算になる。
これをどう見るかは人それぞれあると思うが、
・不摂生がたたって病気になったかもしれないという自分への戒め
・活動期の時の身体的・精神的はつらさ
という2点から261円/1日というのは私は安いと考えている。
【大腸鏡検査】
ここまでは寛解を維持できていて、血液検査と問診で「異常なし」と判断され続けた場合の金額である。
体調に異常が出ると、大腸鏡検査(内視鏡検査)や薬の変更、場合によっては入院が必要になる。
まずは大腸鏡検査にかかる費用を書いていく。
〇 事前診療費用:3割負担で460円(初診料、医学管理料、検査料)
ここに書かれている検査料は検査前に腸の中をきれいにするための下剤、排便促進剤?のことである。(これを検査当日に飲むのがまた辛いのだが…)
ムーベン配合内用液 - 基本情報(用法用量、効能・効果、副作用、注意点など) | MEDLEY(メドレー)
ピコスルファートナトリウム内用液0.75%「日医工」 - 基本情報(用法用量、効能・効果、副作用、注意点など) | MEDLEY(メドレー)
〇 検査費用:3割負担で17,120円
私は2回大腸鏡検査を受けたことがある。
うち1回は入院費に含まれてしまっているので、日帰りで受けたときの金額を記載した。
この金額には再診料、検査料、病理診断料が含まれている。
〇 追加の薬代
私は症状が再燃した際に入院中は点滴で、退院後は飲み薬でステロイド剤の投薬を受けた。
飲み薬としてはプレドニン錠5mg:9.8円/錠を2か月程度服用した。
入院費に含まれない服用数は150錠だったので、合計1,470円となる。
プレドニン錠5mg - 基本情報(用法用量、効能・効果、副作用、注意点など) | MEDLEY(メドレー)
【入院費用】
上述の通り、症状が再燃した際に合計12日間入院した。
主な目的は食事制限(および栄養の点滴)、ステロイド剤の点滴投与であり、外科手術は行っていない。
その費用は食事代、薬代、入院前の大腸鏡検査などの諸費用込みで162,000円であった。
11泊12日の入院だったので1日当たり約13,496円となる。
【実際のところ】
領収書や診療明細書の金額を素直に記載すると上記のような金額になるが
実際は以下のような要素によって自己負担額はもう少し小さくなっている。
〇高額療養費制度
高額な医療費を支払ったとき | こんな時に健保 | 全国健康保険協会 (kyoukaikenpo.or.jp)
〇医療費控除
No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)|国税庁 (nta.go.jp)
→歯科や皮膚科にもかかっていることもあり、医療費控除はここ3年申請している。
〇医療保険
〇全労済
なお、潰瘍性大腸炎は国の指定難病になっているため申請すると医療費の助成を受けられる。
私の場合は現状で医療費が自己負担上限額を超えていなので申請は見送っている。
今後症状が悪化して医療費が高額になることがあれば下記の申請も選択肢の1つになる。
潰瘍性大腸炎 医療費の助成制度|IBD LIFE (ibd-life.jp)
※ 食生活について
ジャンクフードばかり食べていた頃と比べて
健康を維持するため家で食べる食事の費用は上がっているようにも感じている。
しかし、
・病気を患う前は家計簿をつけていなかった
・コロナ禍および健康維持のために外食の頻度が減った
ことで「潰瘍性大腸炎を患ったために上昇した食費」を定量化できないので何とも言えない。
【まとめ】
潰瘍性大腸炎になってどのくらいお金がかかっているのかを書いてみた。
私は幸いにも2年以上寛解を維持できており、そんなに高くない金額で済んでいる。
(年間にすると10万円近くかかっているのでなくなれば嬉しいのだが)
難病申請している方、日常の症状が重く薬をもっとたくさん服用している方、残念ながら症状が悪化して手術が必要になった方などもいらっしゃるはず。
また、症状が重い方は仕事ができなくなったりする場合もあり、経済的な負担は患者さんによって様々だと思うが
あくまで一例として今回の記事が参考になればよいと考えている。
将来的にはこの病気の原因が明確化して治療法が確立し、
上記の金額がゼロになることを祈るばかりである。
今回は以上です。