初心者エンジニアのワークライフバランス

アラサーエンジニアの自分語りが誰かのお役に立てば幸い…

転職理由と前職の振り返り

​​【この記事で伝えたいこと】​​
〇どんな仕事にも良いところと悪いところがあるはず
〇転職する際は良いところを残しつつ悪いところを潰してくれる仕事を選ぶとよい
〇転職に限らず何か選択をするときは選択の根拠を文章にして可視化すると後悔しにくい

​【初めに】​​


私は理系修士から新卒で一部上場のメーカーに入社し、研究開発職に就いた。

希望した職場(製品分野)ではなかったが、若いうちに働く職場としては恵まれていたと思う。

今は転職して別業界のメーカーでソフト系の仕事をしている。


この記事は転職活動した時に考えをまとめたノートから内容を抜粋したものです。
前職には5年ほど務めたということで良いと感じたところもあるはずだが、
悪いと感じていたところから脱却するために転職したはず。
前職で5年働けたけれど転職してしまった理由を
よかったところと悪かったところの観点から振り返ってみる。
就活中、転職を考えている人たちの参考になれば。


​【よかったところ→5項目】​​​​


①給料がメーカーにしては高い
2年目から年収500万円を超えてくれたのは非常にありがたかった。
(幸か不幸か)固定残業制だったのでコロナ禍でも収入が減らなかったのもプラスポイント。
やめる直前の額面月収は大体40万円、アラサーでこれはまあまあといったところだろう。
お金に困ったことは一度もないどころか、4年目までボーナスに手を付けたことすらないくらいの収入はあった。

②福利厚生
会社の近くの寮に安い家賃で住めたことは利点だった。
(通勤短い+家賃安いは若いうちの最重要項目とも考えている)
次点で会社にテニスコートがあって自分の一番の趣味であるテニスにかかるお金があまりかからなかったこと。

③仕事内容
研究開発分野に配属されて物理的素養が求められる仕事をやらせてもらえた。
自分は物理科卒なので単純に物理っぽい実験・考察をして周りに喜ばれることが1番のやりがいだった。
あと、実験室の管理者だったので、装置構築含めてある程度好き勝手実験できたのもよかったと思う。
楽しく実験していて気が付いたら23:30みたいなこともしょっちゅう。
(これが幸せかは人によると思うが)

5年間の仕事は正直かなり楽しかったし、もう数年続けてもよかった気もしている。

④勤務時間・休暇取得の自由度が高い
「仕事が終わっていて、会議を忘れなければ仕事の進め方は任せます」という業務管理体制で
ワークライフバランスを整えるには好条件だった。
人に迷惑をかけなければ朝は何時に出社してもいいし、早上がりも自由。
(午前中に会議がない日は目覚ましかけていなかったな…。)
有休もめったなことがない限りは「急ですが今日休みます」も問題なし。
子育てしている人にも大きなメリットになっていた点だと見られる。

⑤理不尽に怒られない
5年間で開発のメンバーに怒られたことは一度もない。
怒っても実験結果が覆ることはない、ということが上層部含めてよく理解されていたためか。
「だめなものはだめ」と言って納得してもらえる環境はエンジニアとしてはありがたかった。

工程立ち上げで生産ラインの方と仕事をしたときは
不勉強のため会議で怒鳴られたことはありますが、それは自分が悪い…。



​​​【悪かったところ→5項目】​​

①仕事のスキルに関しては指導を得られない
3年目くらいで私が担当する業務の根幹になるスキルを私以上に習熟している人がいなくなった。
スキルを付けるには独学するより業務の中で人に習うのが手っ取り早いと思うが
まだ若手といえる年次のうちからなくなってしまった。

同僚が私の仕事をあまりよくわかっていない、というのは
うるさいことを言われず仕事をできるという意味ではメリットでもある。
ただし、自分でスキル向上が飽和していると思ってしまったら終わりです。

転職理由の大きな要素の1つである。

②業績が下降気味
入社以来、会社の業績が下降気味で改善する要素が私からは見て取れなかった。
逃げるなら早めに…ということで退職した感じ。

③仕事に用いる知見・スキルがニッチすぎる
私が携わっていた業務に必要とされる知見・スキルがニッチすぎて世の中一般に通用するものではなかった。
(転職エージェントにも言われたこと)
この製品にずっと携われるならこの知見・スキルを極めていけばいいのだが、
私からはこの先20年も30年も続く製品分野とは思えず自分の将来に危機感を覚えた。

④自分の手を動かす時間がどんどん減っていった
退社直前は実験はオペレーター任せで、自分は設計とエクセル/パワーポイント作業のオンパレード。
(某自動車メーカーで「パワーポイントエンジニアリング」という言葉があるそうだが、まさに)
頭は使っていたと思うが、ニッチ分野での開発の知見が汎用性を持っているとは思えず…。
世の中で広く通用するように「手に職をつける」ことができなくなっていった。

⑤​​​​​​やりたかった技術・製品分野ではない
「この製品を担当して、この技術を深めていきたい」と希望していたものに携わることはできなかった。
(といってもやってみたらとても楽しい技術・製品だったのだが)
会社員という枠組みで未経験からスキルの種類をガラッと変えるなら
年齢的にも(アラサーの当時が)最後のチャンスだと思った。

これが最大の転職理由。

​【最後に】​​​​​​​
転職先の現職場ではありがたいことに悪かったところ①~⑤は全部クリアされている。
良かったところ①、④は若干失っているが許せる範囲となっている。
(年収は-30万くらい、業務時間は割とちゃんと決まっている)
その他、現職場に入ってみてわかった良いところも含めて
現在のところ転職したことに後悔はない。
自分の考えを可視化して選択できたことが今の満足につながっていると思う。


今回は以上です。ではまた。